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【情報Ⅰ】新教育課程の新教科書選び【概況】

opentext Education

新課程への意向を来年度に控え、いよいよ各教科書会社から「情報Ⅰ」の教科書が出揃いました。
私が何を採用するかや、中身の詳細はこういったところでは公表できなんですよね。
自身の方針の確認も含めて、概況をまとめておこうと思います。

現行の2科目が再編成されている

これはすでに周知されていることですが、現行の「社会と情報」「情報の科学」の内容が再編されて「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」が開設されます。
このうち、必履修科目となるのが「情報Ⅰ」で、大学共通テストでも科目として設定されるのは「情報Ⅰ」です。
各社の教科書を開いていくと、リテラシーやネットワーク、ハードウェアの部分などは現行の物と方向性は変わりませんし、変わらないものは概ねそのまま掲載されています。
「社会と情報」を指導してきたのであれば、ここに情報デザインとアルゴリズムを始めとするプログラミング要素やモデル化などの「情報の科学」の内容が入ってきます。
「情報Ⅰ」の教科書も、想像通りの内容となっていました。

プログラミングの内容は4つぐらい

各社とも様々な言語を提示していますが、概ね以下の4つです。

  1. Python
  2. JavaScript
  3. VBA
  4. Scratch

新学習指導要領には、具体的な言語は指定されていません。
導入のしやすさや、指導のしやすさなどから、以前からこの辺りの言語が挙げられてきたかと思います。
ただ、掲載の方法は各社様々です。
複数の教科書を作成し、それぞれに言語を分けて掲載している会社もあれば、1冊の中に複数の言語を並べて掲載している会社もありました。
前者のタイプの中でも、プログラミング以外の部分は共通にして、言語の違いによって教科書を分けて作成した会社もありました。
いずれにしろ、生徒の実態に合わせて教科書を採択すればよいわけです。
選択肢が多いのは、選ぶ大変さはありますが有難いことですね。

プログラミングの内容はよく見ないと大変

問題は言語選択だけの問題ではなさそうです。
プログラミングの内容について、各社ともかなり差があります。
変数や定数、配列や条件分岐について、こういったものがあるよ程度に触れたうえで簡単な乱数を利用したアプリ作成につなげるものがありました。
他には、もっと簡単に計算結果がいくつまでなら何色を表示するなど、比較的プログラミング初期段階のものが挙げられていました。
この辺りなら私のスキルでも指導できそうです。
ただ、中にはプログラムを組む前のそもそもの計算式が完全に物理数学の内容で、まずそこを教えるので終わってしまいそうな内容もありました。
放物線を描画させるプログラムを組むようですが、私には指導できません。
そもそも、「情報Ⅰ」って大半の学校で高校1年生に設定されていると考えられます。
となると、物理って確実にやってません。
やっていて物理基礎です。
理系の子もいれば、同じクラスに文系に進もうとしている子もいます。
私の所属ではちょっと採用できないですね。
対応できる先生がいて、対応できる生徒がいる学校では取り組んでも面白いと思います。
同僚の数学の教員が「大学時代の専攻していた内容ですね」と言ってました。
選択肢が多いということは、有難いことですね。

まとめ

プログラミングの部分がクローズアップされていますが、他にも注目すべきポイントがあります。
例えば、「モデル化とシミュレーション」や「情報デザイン」など、これまで軽くしか扱わなかった内容が深まったり追加されています。
プログラミングの部分は言語+内容で、それ以外の部分は授業の展開にさせ方に合わせて、そして何より生徒の実態に合わせて採択教科書を選定したいところです。
個人的には、モデル化とシミュレーションの演習の中でプログラミングを同時進行にしようと考えていたので、その辺りを踏まえて選んでいこうと思っています。

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